僕は加トちゃん派だった。
加トちゃんの「ちょっとだけよ~👴」とか「どーもすんずれい致しました👮」などをマネして、新しいクラスに溶け込んだりしていた、そんな「転校生」だった。僕にとって、ドリフといえば加トちゃんで、後から入ってきてどんどん人気者になっていくシムラを(当時僕らの仲間内でもシムラは新入り扱いだったので、親しみ半分、後輩扱い半分で「シムラ」と呼んでいた。(堀江貴文が偉そうに志村けんの事を「彼」などと呼ぶが、それとは根本的に違う ×)僕らにとってドリフとは、半分家族のような存在だったのだ ○)、加トちゃん派の僕は、少し苦々しい、(嫌い、とは違うんだけど、ちょっと悔しいみたいな😁)そんな複雑な心境で見ていたものだった。
だけど笑っていた。
やがてシムラはドリフの中で誰が見ても人気No.1の存在となり、前半(😁)のコントもシムラを中心に作られるようになっていった。
悔しいけど仕方なかった。
なぜかと言えば。
シムラは加トちゃんより圧倒的に面白かったのである。
加トちゃん派の僕も否応なしに笑わせられていた。
そして中学生になろうかという頃になって、僕はドリフそのものをあまり見なくなっていったが...。
シムラはその後も(皆さんご存知のように)、みんなを笑わせ続け、いつのまにか「シムラ」ではなく「志村けんの...」と冠のつく存在になっていった...。
そんなシムラが死んだ。
しかもコロナなんかで。
衝撃だった。
僕は密かに予想していた。
退院して一発目のセリフは絶対、
「だいじょーぶだぁ」だと。
シムラは子供の期待を裏切らない。
予想通りのオチで必ず笑わせてくれる。
それがシムラであり、ドリフだ。
今日仕事の途中、車を走らせていると、
不意に志村けんさんの昔のコントや、バカ殿の顔が浮かんできて。
気がつけば。
笑いながら泣いていた。
笑いながら泣いた記憶があまりない...。
僕はもしかすると、実はシムラ派だったのかもしれないと、
...その時思っていた。
最後に。
(もう遅いが)
シムラーー❗
うしろーうしろーー❗
合掌。
そして、ただただ。
涙