僕は読売新聞を読まない。
理由は勿論政権との近すぎる関係故だ。
そんな僕が今日は珍しく読売を手に取った(ジムにある😁)。
一面に「地球を読む」というコラムがあり、今回はどうやらコロナについての考察らしい。
そこには「ナウシカの世界 現実に」とある。
慶応大教授の細谷雄一さんという方の筆なのだが、読み進めていくと、まさに現在自分がコロナに対して感じている思い(感想と言ってもいい)と、それに対応する社会への違和感の正体が書かれていた。
長くなるので要約すると(それでも長いかもね😁)。
「風の谷のナウシカ」のあらすじはこうだ(僕も昔見たがボンヤリとしか覚えていなかった)。
舞台は「高度産業文明」が崩壊した「火の七日間戦争」から1000年後の世界。
戦争で汚染された大地、海は菌で覆われ「腐海」と呼ばれ有毒な「瘴気」に覆われている。
人々はマスクなしでは腐海に入れず、しかもその腐海は蟲(むし)とともに広がったりするので毎日怯えて暮らしている。しかし実はこの腐海には人間が汚染した自然を浄化させる作用があり、有毒な瘴気はその過程で発生するという大事な役割を持っている。しかしその瘴気を恐れる人間が腐海と蟲を焼き殺そうとする。そこで怒った蟲の親玉、王蟲(おおむ)との戦いとなるのだが、王蟲との戦いに勝っても死んだ王蟲の後には新たな腐海が出来てまた瘴気を発生させる。そしてナウシカ(女の子)と村人がが王蟲との共生を叫んで立ち上がる...。
そんな事なのですが(気になった方はDVDを😁。僕も久々見てみます)
今、人間たちは一生懸命コロナを撲滅しようとし、打ち克って元の生活を取り戻す事が正解の様な世界の雰囲気ですよね。
そこに強烈な違和感を感じるんです。
元に戻すの? と。
一方で、経済活動を人間が制限されたことにより地球環境は(一時的に)劇的に改善されました。
温室効果ガスの排出も減少し、工場の稼働が止まった事によりエネルギー消費もゴミも減りました。
そして三密を避けねばならない生活スタイルにより、人々は欲望を抑制せざるを得なくなっています。
(強制的にですが)
持続可能な社会に少し近づいたじゃない。
ナウシカじゃないけれど、コロナを克服したところで今までの経済活動、人間活動を改めない限りまた別なウイルスが出てきます。
ウイルスじゃなくても豪雨や熱波...脅威はこれからいくらでも出てくると思います。
元に戻してどうする?
人間が本当にコロナから学ばなければならないのは、
「新しい生活様式」とかそんなしょうもない小手先の事ではなく、
マスクをせずに子供たちが生き生きと生きてゆける、
(戻すというなら)
そんな地球に戻す事でしょうが。